第一章
「……それで?」
早速、亜空間にある基地に戻ったダークリンクは、パートナーであるダークトゥーンに事情を説明して楽譜を差し出した。
しかし、肝心のダークトゥーンはこの反応。全くといっていいほど、興味は皆無。
「書いたところで、俺にメリットはない」
「あのな」
腹立たしいその態度に、ダークリンクは頬に青筋を浮かべながら拳を震わせる。
しかし、ダークリンクが短気なのは長年(?)付き合ってきてよく知っているので、ダークトゥーンは敢えてぷいと顔を背けて。
「あっれぇ? それ楽譜的な?」
事態を聞き付けたダークフォックスは駆け寄るなり、ダークリンクの手から楽譜を奪い取り、適当に目を通して。
もちろん、彼はあまり賢くないので音符も何も分からない。しかし、ダークフォックスはさも分かったかのような口振りで。