エピローグ
朝食は栄養バランスが調整された日替わりのオリジナルメニューで、調理はリンクが担当している。食堂の奥にある受取口まで向かうと、気配に気付いて下の方からひょいと顔を出したのはトゥーンで。
「来たよ、兄ちゃん」
「何人ですか?」
その奥の台所で調理をしていたリンクは振り返ると、何故だか目を丸くして。
「おや、」
そう声を洩らして、口を閉じた。
「……待っててくださいね」
微笑を浮かべて、調理を再開する。
トゥーンはその手伝いなのか、一旦受取口から離れるとリンクの元へ。
何も出来ずとも、とにかく何か手伝おうとリンクの後ろにぴったりくっつくトゥーンは、まるで鴨の雛のようで微笑ましい。
傍にいるというのに特に会話もなく、ルーティとウルフがその場で待機していると、
「お待たせしました」
それぞれ四角いお盆に乗せられた二人分の朝食が、受取口から差し出されて。