第一章
「先に行きなよ。兄貴は俺が相手する」
ダークルイージはダークリンクを己の後ろに押し遣ると、ダークマリオを睨み付けて。ダークマリオはただ、黙っている。
「加勢はしないからな」
「期待してませんよっと」
次の瞬間、ダークマリオは駆け出していた。飛び上がり、突き出された拳をダークルイージは左手を突き出し、手の甲に右手を添えては手のひらで受け止めて。
ダークマリオは素早く退いては間合いを詰めるが、ダークルイージは躱されると知っておきながら、回し蹴りを繰り出して。
案の定ダークマリオは薙ぎ払われた脚の下を潜り抜けて詰め寄ると、拳を振り上げる。ダークルイージは首を反らしては躱し、蹴り上げてはバク転をしながら後退。
ダークルイージの蹴り上げはダークマリオの喉元に見事クリーンヒットし、ダークマリオはその場に跪いて。すると見計らったかのように、その後ろからダークロイが剣を横に構えては飛び出してきた。