第一章



「……リーダー」

両肩を掴み、ダークリンクは微笑むと。

「だから、あんただけは生きててほしい」

そう告げたが刹那、ダークリンクは不意にスピカの鳩尾を殴り付けた。痛みに小さく呻いたところを、念の為、もう一発。

声を上げる間もなく、スピカは腹を抱えてはよろめき、前方に倒れかかった。

ダークリンクは受け止めると、軽々と肩に担いではダークルイージを振り返り。一部始終を見ていたダークルイージは笑って。

「目覚めたら殺されっぞ」
「うっせ」

あのままの流れでは引き返さなければならなくなるところだった。スピカを守る為、それだけはどうしても避けたかったのだ。

その時、ダークルイージが構えたのを見てダークリンクは振り向いた。いつの間にか、そこにはダークマリオが立っていて。

「もう来やがった」

ダークリンクが舌打ちをすると、同時にダークマリオはゆっくりと顔を上げた。

やはり、想像通り瞳の色は赤黒い。
 
 
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