最終章
そうこうしている間にポポとナナが詰め寄り、まずはポポがハンマーでルーティの腹部目掛け、一撃。声を上げる間も与えず、続いてナナが頭目掛けてハンマーを力強く振り下ろせば、ぐらりと視界が揺らいで。
ようやく影で生成された鎖から開放されれば、ロボットの回し蹴りが飛んでくる。
躱すことは当然敵わず、ルーティは蹴り飛ばされると地面を数回引き摺った後、遂に横たわったまま動かなくなってしまった。
「おにぃ!」
気付いたピチカが咄嗟に駆け出すも、その前にネスとリュカが立ちはだかって。
「っ……もうやめてよ!」
ピチカは声を上げる。
「僕は、戦いたくないよ! だから」
「我々だって、同じこと」
口を開いたのはネスだった。
「リーダーをこんな形で敵に回すことになるなんて、辛い。――だけれど」
やはり、ネスとリュカは構えると、確かな殺気をその先のピチカに向けて。
「それが罰。我々の“悪夢”なんだ」