第八章
次の瞬間、凄まじい爆発音が鳴り響き、辺りに煙が立ち込める。咳き込みながら立ち上がり、ユウはルーティ達の影を探す。
「そんな……」
リムの瞳に涙が滲んだ。
それは未だ捕らえられていたピチカも同じで、ゆっくりと首を横に振りながら。
「……嫌」
ぎゅっと瞼を強く瞑り、声を上げる。
「いやぁあああ!」
バチッ
電気の擦れる音に、ベンゼルははっと顔を上げた。まさか、そんなはずはないと目を細めて、立ち込める煙を見つめる。
バチバチッ!
突如、煙の中から青い閃光が解き放たれた。それはベンゼルの顔の側面を掠り、赤い線を残して。少量の血が、頬を伝う。
もう一度、煙の中から乱雑に放たれた青の閃光は稲妻だった。……あれは、まさか。