第一章
「ぼさっとすんな! 早く!」
そこにいたのはダークルイージ。
彼の言葉遣いには何となく苛立ちを感じてしまうが、そんなのはこの騒動が治まってから怒ればいい。ダークリンクは頷いて。
「逃がしませんよ」
ただ一人、怯まなかったダークファルコは拳銃を構えては発砲。ダークリンクはまたも右へ左へとステップを踏むようにして躱しては、ダークルイージの元へ向かい。
ダークルイージはもう一度漆黒の炎の柱をダークファルコ目掛けて放つと、銃撃を中断させ、先導するように駆け出して。
「宛てはあるのかよ!」
誘導されるがままに後ろを走りながら、ダークルイージの背中を見つめて。
「ん、ちょっとな」
二人は間もなく、ダークシャドウの基地を飛び出し、亜空間に出てきた。ダークリンクはとりあえず、スピカを下ろして。