第七章



「お前なんかいなきゃよかったんだ」

ディディー。

「本当に俺達のことを想ってくれるなら」

トゥーン……


「てめえが死ねばいい」


こめかみに銃口を突き付けられ、視線を動かせばそこにウルフがいた。

こんなのは嘘だ。そう信じたいのに、同じ顔で、同じ声でそんなこと言わないで――


僕は。


「……や、ぁ」
「死ね」

分かってた。

「やだ、よ」
「死んでください」
「ルーティが死ねば万事解決ぅ」

守りたいモノの為に、自分を優先したこと。結果、皆を犠牲にしてしまったこと。

「ゃ」
「さようなら、だよね!」
「そうね。お別れよ」

そして、今も苦しめている。


「地獄に堕ちな」


そう囁かれて、乾いた音と直後に無音が訪れた。僕を囲み、大好きな皆が笑ってくれている。わらって、くれている。


みんな。――いま、しあわ、せ……
 
 
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