第七章



「っと」

崩れかかるスピカを腕に抱きつつ、その場に跪く。気を失ったスピカを見つめ、ダークファルコは微笑を浮かべて。

「リーダー……俺達の、愛しいリーダー」


一方のフォックスはスピカを気にかけながらも、ダークウルフの攻撃を避けることに専念していた。しかし、不意に左肩に痛みが走り、フォックスは顔を歪めて。

「くっ」

すかさず飛んできた左足の蹴りを身を屈めて躱すも、直後、右足による蹴り上げが待っていて。よりによって傷のある左肩を打たれ、強烈な痛みがフォックスを襲う。

「ぁ、がッ」

そうして怯んだ隙に詰め寄ったダークウルフに両肩を掴まれ、鳩尾に膝蹴り。

目を見開き、少量の吐血。がくんとその場に両膝を付き、横たわって。歩み寄るダークウルフを見上げ、眉を顰める。
 
 
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