駆け出すスピカに、ダークファルコは口元に笑みを浮かべ、静かに構えて。

「さすがリーダー。格好良いですねぇ」

飛び上がったスピカの蹴りが襲う。

「――ですが」

ダークファルコは片腕を立てて防御して。


「その先にあるのは、絶望ですよ」


目の前のダークファルコの姿が不意に掻き消すように消え、スピカは地面に着地。

振り向き際に背後に立っていたダークファルコに回し蹴り、躱してダークファルコも蹴りを繰り出す。スピカは体を仰け反らせて躱し、そのまま後方に倒れかかり。

「くっ」

地面に両手を付いて支えながら、右足による蹴り上げ。頬を掠めるも直撃を免れ、ダークファルコは足払いを仕掛ける。

スピカは直前で反動を付けて飛び起きつつ躱すと、回し蹴り、そのままくるりと逆回転して裏拳。素早い身の熟しに翻弄されつつ、ダークファルコは眉を顰めて防御。