第六章
「どうだか」
するとユウ、はっと笑って。
「お前の場合、本当に悪夢を見せられる苦痛より、私からの仕置きの方が――」
「うむ」
リオン、腕を組み頷いて。
「嘘をつくのは嫌いだからな!」
いつになったらマスターとクレイジーに会えるのか。いつの間にかユウに背負われたタブーが眠り、寝息を立て始めた頃。
「ったく。兄さんもタブーを甘やかせ」
まさかの鉢合わせ。
「す、ぎ……」
出会ったのは白衣姿のクレイジーである。
まさかこんな所で鉢合わせするとは思ってもみなかったのか、暫しきょとんとしていたが、背負われたタブーを見つけると。
「くっ」
胸ポケットに挿していたボールペンを三本、一気にユウ目掛け投げ付けて。
ユウ、当然ながら超能力で直撃を回避。