第六章
「なんだなんだっ?」
リオン、ぱあっと顔を明るくさせて。
「ブラックからホワイト、はたまた桃色ピンクの話題まで幅広く歓迎するぞっ!」
「通常運転だな」
「そんなに話せるのが嬉しいのかよ」
ルーティの手をがっちりと掴み、きらきらと瞳を輝かせるリオンにユウとネロは口々に突っ込み。ルーティは苦笑を浮かべ、
「あんまりいい話題じゃないけど……」
ルーティはさりげなく手を離して。
「悪夢って、さ。どんな感じだった?」
思い出したくはないはずだ。それでも、そこで何を見せられたのか気になる。
ルーティは自分から言い出したというのに途端に気まずくなって、先を歩き始めた。
暫く、靴音だけが響いて。
「……そうだな」
リオンが口を開いたのは、それから五分かそこいらの時間が経ってからである。