第五章
ルーティは驚き、一旦タブーを離して。
「な、なんで……」
「ルーティのパートナーは、ルーティにとっていちばんのたいせつだから、きらい」
そう言ってタブーは再び、ルーティに抱きついた。ルーティは困ったように人差し指で頬を掻き、ウルフを見つめる。
「随分と嫌われたな」
ウルフはふんと鼻を鳴らして。
出来れば、お互いの欠点を補えるパートナーだけは連れていきたいところだったが。
「俺も此処に残る。ファルコ」
「けっ」
ファルコは笑って、
「珍しいこともあるもんだぜ。ルーティのこととなると必死になるお前が」
「そう言うなよ」
フォックスはそう言って、ルーティに視線を送る。ルーティは黙って頷くと、
「スピカとピチカは此処に残ってて」
「っ、でも」
言い返そうとするスピカだったが、ルーティの目を見るとすぐに口を閉じてしまい。