第四章
――あちらも本気と言うわけか。
いつもなら、ダークシャドウの誰かがサポートしてくれるので余裕綽々に構えていられたが、今回はそうもいかない。
この破片を放ったところであの構え、跳ね返すつもりなのだろう。死ぬかもしれない……それくらいは分かっている。
「畜生」
小さな声でぽつりと呟く。
――悔しい。だが、それが現実なのだ。
自分がダークシャドウの味方に付いたところで、元に戻す術は無いのだ。それでも、どうせ死ぬならもう一度だけ、大好きな……大好きな皆に、もう一度……
「――畜生!」
今度ははっきりと、聞こえる声で。
スピカが片腕を大きく薙ぎ払うと、遂に破片はウルフやファルコ目掛け、真っ直ぐに飛んでいき。直後、ウルフとファルコは反射バリアを作り出して防御体勢。