第四章
「せやけど、何も情報無いんはキツいなぁ」
「紅茶でも飲んで落ち着いたら?」
ドンキーは開いていた携帯を閉じると、溜め息を吐き出して。リムは台所へ向かうと、食器棚からティーカップを取り出し。
ダンッ!
急に大きな物音がして、台所にいたルーティ、フォックス、リムの三人は顔を見合わせると、物音がした食堂へ。
「っ、何!?」
ちょうどその頃、食堂に並べられたテーブルの上に腰を下ろしていたドンキーは、すぐ近くでした物音に声を上げて。
テーブルの上から下り、物音がした方向へ抜き足差し足で忍び寄る。
「っ……ぐ、ぅく……!」
「ユウっ」
そこにいたのはユウとリオンである。
リオンに別状は無いが、ユウは苦しそうに呻いて床に横たわっている。リオンは上体を起こすと、ユウを抱き起こして。