第四章
「皆……」
ルーティはぽつりと呟いて。
今現在、エックス邸にいるのはルーティ、ウルフ、フォックス、ファルコ、ローナ、シフォン、ネロ、リム、ピチカ、ドンキー、スピカ、タブー……と、合計十二人。
それ以外のX部隊メンバーとは、無線は疎か携帯も繋がらない。外に出て探しに行くわけにもいかないし、どうしたものか。
「心配するな」
フォックスは蛇口を捻って水を止めると、タオルで濡れた手を拭きながら。
「……とはいえ、連絡が無いってことはあまり良い状況じゃないってことだ」
フォックスは目を伏せて。
「不安なのは皆一緒さ。それでも、信じて待とう。彼らも、歴とした戦士だから」
「フォックス……」
ルーティはそんなフォックスの横顔を暫く見つめていたが、静かに頷くと、洗った皿を食器棚にそっと戻して。