第三章
ここは任せるしかない。
ネスとリュカは共に顔を見合わせると頷き、駆け出して。ディディーはそれを横目で見送ると、改めてリンクを睨み付ける。
「変装ごっこは無しにしようぜ?」
ディディーはふっと笑って。
「ダークリンク」
そう呼ばれた途端、リンクは頭を抱えて身を震わせた。俯いたかと思えばぷっと吹き出し、天を仰ぎながら笑い声を上げる。
「……いつからだ?」
そうして一頻り笑った後、リンクは短く息を吐き出して小首を傾げる。
ディディーは顰めっ面で。
「何となく。少なくともあんたらといる時間より長いから、仕草一つ一つに違和感があった。……でも、何でだ?」
「ああ?」
「しらばっくれんな! その体だ!」
ディディーは声を荒げて。
するとリンクは己の胸に右手を添えて、ニヤリと口角を吊り上げると答えた。
「貰ったのさ。……ベンゼル様に!」