第一章
「いい曲っぽいじゃん? 俺が今風にアレンジして続きを書いてやるよ!」
そう告げては楽譜を片手に、ダークリンクの肩を組むダークフォックス。
彼に任せたら、いずれ作曲に飽きて楽譜を紙飛行機にでもして弄ぶに決まっている。
「ふざけっ」
ダークリンクが取り返そうとしたその時、それよりも早くダークフォックスの手から楽譜は奪われてしまい。
犯人はダークトゥーンだった。どうやらやり取りを目の前に、気が変わったらしい。
「お前……書くのか?」
ダークリンクが訊ねると。
「うん。だって何も分からないような阿呆に書かれるよりはマシだから」
阿呆、とはダークフォックスのことか。
「てめえ!」と声を荒げては掴みかかろうとするダークフォックスを、ダークリンクは羽交い締めにしては阻止を試みて。