困った時の?



現れたのは――ルキナだった。

「あっあなた達は!」

特徴ある隻眼隻腕の姿を見れば間違えるはずもない。

「何故ここに!」
「いやこっちの台詞なんだけど」
「わっ私はその入り口が分からなくて……」

思わず答えてしまったところではっと我に返り剣を引き抜く。

「と、とにかく! ここで見逃すわけにはいきません!」

剣を振るって腰に添える。澄んだ青の瞳がきりっと鋭く変わって足を踏み込んだが刹那地面を蹴り出し気迫の声と共に駆け出した。やれやれ。ここで会ったが百にも満たないが攻撃的な面はまあ評価する。

これだよこれ、こういうのを待っていたんだ!


とまあ。出鼻を挫かれたのはその直後。


「きゃあっ!」

何が起こったのかといえば単純に運悪く小石に躓き転けてしまったのである。

「あーあ」

当然そんな声も漏れてやる気も失せる。よってマスターとクレイジーが呆れた顔で見張っているとルキナはいたた、とこぼしながら体を起こして。

「……ああぁあ!?」
 
 
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