乱立!ラブフラグ!
アイスクリームを持ったままでは手も繋げないし人混みも歩けない。というわけで二人はショッピングモールの中にある広場のベンチに座り足を休ませていた。
「ところでお前はどっちだったんだ?」
「な、なにが」
「リードする側かされる側か」
またこのタイプの質問かよ!
「相手によるかな……」
公共の場だというのに何とまあ清々しい開けた話題ですこと。
「基本的にはオレがリードする側だよ」
パックマンは小さく息をついて。
「でも一人だけ主導権を握られたくないって女がいてさ。その時は譲ったけど」
……視線。
「い、いいだろ別に。相性は良かったんだから」
ふいと顔を背けるとロックマンは目を丸くしながら。
「お前リードされる側に回ると弱いのか」
「うるさい!」
思わず声を上げて振り返ったパックマンは頬を赤く染め上げていて。その顔を目にたまらず吹き出すロックマンに膨れっ面。
「そうか、悪かった。……でもまあ、安心してくれ」
ロックマンは空いた手に手を重ねて優しく笑み。
「……今日は俺がリードする」
こ、こいつが?
「絶対に満足させるから」
引いたはずの熱が戻ってくる。
「……さ。行こうか」