ハツジョウ禁止!リターンズ!
……悲鳴。
「ばっやめろロゼッタ! チコが、は、はは入るわけないだろ!?」
「冗談だよね? 薬とか、い、いやああぁあああ!?」
これは酷い。
「ヒゲ兄弟のサービスシーンなんて誰が得するんや?」
うわぁ、とあからさまにドン引きした様子でドンキー。
「チコそのものが入るのか……」
「何を困惑している」
眉を寄せて扉を見つめるリオンにユウがつっこみ。
「論より証拠とはこのことだな」
「冗談じゃねえ! 早くそのミカゲってヤツを見つけ出さねえと――」
言いながらファルコが踏み出したが刹那。
「ひっ」
思わずそんな悲鳴も上がる。両足を掴まれたのだ。恐る恐る視線を下ろすと。
「交尾しようや……」
「ぎゃああぁあああ!?」
右足にはシラヌイと左足にはモウカ。それぞれ腹這いになりながら。
「落ち着けファルコ! 撃つなら的確に!」
「これが落ち着けるかああぁあああ!」
フェロモンってこんなに凄かったんだ――って感心してる場合じゃない!
「行こう、ウルフ!」
「ああぁああああぁあ!」
「……今の内に!」
さりげなく仲間を犠牲にしたところで。
第一級任務『正義部隊救出作戦』は幕を開けたのである……