ハツジョウ禁止!リターンズ!
心地よい陽気に涼しげな風が吹く。
此処、天空大都市レイアーゼにある『X部隊』の拠点、エックス邸にも。
二度目の春が来ました。
「検査結果、異常なしっと」
マリオは診断書を手にうんと頷いて。
「この様子なら外出しても問題ないな」
「っ本当!?」
向かいの椅子に座って嬉しそうな声を上げるのはルーティである。
「よかった……これでやっと任務に出れるよ」
「ほお、仕事熱心だな」
「リーダーだからね」
ルーティがえへんと胸を張ると。
「そのリーダー様がこの季節となると情けねえ話じゃねえか」
毎度お馴染みウルフが口を挟みうっと口ごもって。
「仕方ないじゃないか」
続けて付き添いのフォックス、
「ルーティ達“ポケモン”の種族は六ヶ月周期で発情期が来るんだから――」
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