ボク、紹介します!
迎えたのはエメラルドの髪が美しい若い女性。
何を隠そうこの人こそ、天界エンジェランドを統治する光の女神パルテナなのだ。
「ご無沙汰してます」
パルテナはにこりと笑って肩を竦めた。
実は、此処で会うのが初めてというわけではない。危機に扮したエンジェランドの救済にピットと立ち向かった際にも戦略を立てるべく顔を合わせているし、異なる任務の内容で鉢合わせた時は共同戦線を張って苦難を乗り越えたこともあった。
とはいえ一言、二言交わした程度。互いが互いをよく知らないのだ。
「じゃあお前が紹介したかった人って」
「うん。パルテナ様と――」
言いかけて。
銃声と共にピットの茶色の髪が跳ねられた。
「ぶっ武器の使用はおやめください!」
慌てふためく店員を無視して少年は長銃を下ろし、ふんと鼻を鳴らす。
「さっさと座れ」
赤紫の瞳がつんとして睨んだ。
「……政府の犬どもが」