ボク、紹介します!



どたどたと通路を駆け、めいっぱい腕を伸ばした先にあった戸を押し開く。

「その縁談、ちょっと待ったああぁあ!」

勢いは悪くなかった。

ただし、乱入した部屋の中に居たのは。

「え」

目的のロイとブラピではなく。

殻を剥いた伊勢海老を食べさせてやろうと身を乗り出すマルスと、驚くほど素直にそれを受け入れるべくあーんと口を開けて待機するカービィ……

「……お邪魔しました」
「閉めるな!」


カービィは頬杖をついて、ふぅんと声を洩らした。

「早い話が伝達ミスってわけだ」
「うちの部下がすみません」
「ちょ、勘違いしたのはパルテナ様の方じゃ」

机の下で足を抓られ口を閉ざす。

「……何か?」

ピットは首を横にぶんぶん。
 
 
18/34ページ
スキ