インヴァースの輪舞曲



身を翻して蹴り払えば斬撃を見事打ち消した。妨害されることは承知の上で指を鳴らせばベージュ色の光の玉が点々と戦場へ導く。ロックマンはそれを尻目に捉えるとパックマンが再び変化を起こす前にその胸ぐらを掴んで引き寄せて戦場目掛けて振り落とした。それこそ好都合というものでパックマンは難なく戦場に着地すると空中から撃ち込まれる砲弾を後転や側転を重ねて回避。


もっと別の手段の中に。


「、隊長!」

着地して間もなく猛スピードで距離を詰めてくるその人に向かってパックマンは声を上げる。


「隊長ッ!」


受け売りのつもりもない。

漫画やアニメじゃあるまいし。


でも。もし、この声が届くのなら。

届けられるのなら。


「っ……パックマン」

バトルルーム。

繰り広げられる激しい攻防戦に誰も当たり前に片時も目が離せない。口の中が乾く感覚と眩暈と。


込み上げてくる熱いばかりの──感情。


「、頼む……!」


顔を顰めて願いを託す。

この戦いの先で掴みたいもの。


今一番伝えたい言葉は。

求めているものは。


想いが重なる。──共鳴する。


「戻ってこい!」
 
 
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