インヴァースの輪舞曲



ちなみに。懸念されているであろうエックス邸宿泊中の光熱費だがなんと上層部が全て請け負ってくれるという話。これはホテルに宿泊するのではなく志を同じくする防衛部隊の邸宅を借りるという点が大きいのも勿論だが何より今回の雨漏りはあちらの管理不足が原因。加えて交渉するのがロックマンともなれば嫌でも首を縦に振ってしまうことだろう。……


「予定調和というものだな」

というわけで無事に阿弥陀籤を終えて。

「暫くの間よろしく頼むよルーティ」

見事ルーティと同室である権利を獲得したのは案の定ロックマンだった。と思いきやその後ろからひょっこりと顔を出したのは。

「……ええと」
「エンダーマンだよ」

何処となくゲムヲに似ている気がする。

「ウルフ。暫く煙草は外で吸ってね」
「俺様の部屋だろうが」

言うと思った。

「はは。ご心配なく」

ロックマンは笑う。

「空気清浄機の機能も付いているからな」


ええぇ……


「お姉さん一緒のお部屋だって!」

きゃあきゃあとはしゃぎながらルフレの手を取るのはピチカである。

「お、……お姉さん……」
「照れてますね」

同室のカムイがくすくすと笑う。

「別に……兄さんと同室じゃなくて違和感があるから戸惑っていただけよ」
「僕たちと一緒の部屋嬉しくなかった?」

ピチカが首を傾げると慌てたように、

「そ、そういうのじゃ──」

分かりやすいことこの上ない反応である。
 
 
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