インヴァースの輪舞曲



ぽつん。

「、なんだ?」

ジュニアが頬を拭って顔を上げた。

「わっ」

雫が滴ってくる。

「冗談やめろよミカゲ」
「せ、拙者ではなく天井から」

皆が皆揃って恐る恐る顔を上げた先。

天井には染みが広がっていて。

「雨漏りですね」
「雨漏りだな」
「うん」


ここは三階である。

………………この上の階は?


「会議中止ッ!」

ある者は青ざめ、またある者は悲鳴に近い声を呑み込んで。ロックマンが声を上げたのを引き金に各隊員は椅子を返す勢いで立ち上がる。

「いやいやいやいや冗談だろ!」
「あああ借りてきた本無事かしら……!」
「エレベーターじゃなくて非常階段を使え!」
「わああっ廊下も!?」

わあわあと騒ぎ立てながら飛び出していく。

「走ったら危ないですよ!」
「んだぁ!?」
「ど、」
「きゃああっ!?」
 
 
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