ロックマンは経路に戻り、曲がり角を曲がる。

誰も居ない。曲がった先で非常口を見つけてロックマンは真っ直ぐ歩み寄ると扉を開いた。冷たい風が僅かに煙の匂いを運んでロックマンは釣られるように非常口のその先の螺旋階段を見上げる。


──数分前。


「くッ」

謎の爆発音を合図にヒカリとセフィロスは飛び出した。双方の剣と刀が短い間に叩き込まれ、防戦一方を余儀なくされたがダークマルスがカウンターを発動させて切り返す。薙いだ剣がセフィロスの頬を掠めたがその次の瞬間には長い刀身が真っ直ぐに。ダークマルスは首を反らす。

一方でダークリンクも一瞬の隙を見つけて剣を払い自分の得意な間合いへと持ち込んだ。踏み出して剣を突き出せばヒカリは床を蹴り出し高く飛び上がると同時にその姿形を全く別の女性へと変化させる。ホムラは剣を振り翳した。

「プロミネンスリボルトッ！」

剣は炎を纏いダークリンクに向かって叩き落とされる。既の所で躱したが舞い上がる煙で視界が阻まれてしまう。けれど煙を突き破って現れたのはダークマルスの体で。

「がッ！」

追うように飛び出してきたセフィロスの剣戟を。

「消え去れ」

防げるはずもなく──