偽りの天使
「うわっ!」
真下から赤の閃光。右へ左へ躱して振り返る。
「……ダークピット!」
その対象はにやりと笑った。
「荷物、下ろした方がいいんじゃなぁい?」
「お断りだッ!」
けどしがみつくロイをこうしてぶら下げたままでは上手く太刀打ちできないというのも紛れもない事実だった。
何とかフォックスかファルコのアーウィンまたはウルフのウルフェンと合流したいところだが、生憎彼らの背後にはそれぞれダークシャドウが付きまとっている。
「くっ」
肝心のロイも。
両手が塞がっているのでは、剣が――
「……!」
「それじゃあ」
ダークピットはその背の黒い翼に赤の輝きを迸らせた。
「二名様ご案内」