偽りの天使
……あっちも考えてるな。
戦闘機に乗って飛び回ってる方はともかく、生身の此方と戦っている以上はダークシャドウが最も苦手とする陽の光を避けられない。それでも煙状化すればそのダメージを多少は軽減できるらしく、多用してくる。これといった制限もないのか、不意打ちで――こうして死角から攻撃を仕掛けてくるのが厄介だ。
けれど逆に考えれば、長期戦に持ち込めば相手には不利。
もしかしたら、戦力を減らさなければならない事態になり得るかもしれない……といった望みは薄いが、応援も呼べないのであれば単純だろうがそれに賭けるしか、
「くっ」
――なさそうだ。
お生憎様。こっちはあんた達と違ってお天道様に恵まれてるんだよ!
「メタナイト!」
押し合っていたところ、呼び声に気付いて押し返し、翼を羽ばたかせ上昇。
怯んだダークカービィの懐にすかさず潜り込み、剣を引く。
突きの構え。
「とぉおおおりゃあぁあああ!」
その時だった。
「っ、」
どすっと鈍い音が脳にまで響いて。視界が白黒と点滅した。
「……な」
ぶつかってきたのは――