偽りの天使



射し込む太陽の光にうっと目が眩んだ。

凝らして見つめる先、逆光となって降ってくるひとつの影。

「……!」

反応が遅れる。

「食らええぇえええ!」

構えた双剣が弾かれて。

視界に飛び込む。


閃光――


舞い上がる黒い羽根の群れを抜けて、降下。速度を増して。

「……ロイ!」


ボクのこと信じてくれる?


「手を!」


……当たり前だろ。


だって。


「ピット!」


お前は飛べるんだから――
 
 
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