第二章



「うわぁっ!?」

蹴りに対して腕を構えてガードを選んだがまさかのブラフ。その上一瞬目を瞑ったのが仇となり足払いに気付けなかった。結果として足を掬われ地面に勢いよく尻餅を付く形となったがそれに留まらず銃口まで向けられてしまう事態に顔を歪ませて。


引き金に指が掛けられる。

あの日がフラッシュバックする──


「そこまで」

双方の間に剣を差し込むような形でこの場を鎮めた人の正体は仮面騎士のメタナイトだった。瞬間的に遠退いていた音が戻ってくる──ルーティはそこでようやく自身が銃口を向けられた瞬間恐怖していたことを自覚する。恥でなくとも彼に言わせてみれば自分には覚悟が足りないのだろう。震えを隠すようにして拳を握り締める。

「その辺にしてやれ、ウルフ」

メタナイトが言うと彼は舌を打った上で気怠そうに息を吐き出すとホルスターに銃を仕舞った。まさか求めていやしないが座り込んだままのルーティを気遣うはずもなくウルフは背を向けて。そのまま立ち去るものかと思いきや置き土産だとばかりに。

「次は殺す」


怖ぁ……


「大丈夫?」

駆け寄ってきたのは天使のピット。……比喩表現ではなく背中に羽根の生えた本物の天使である。はてさてギャラリーは彼だけに留まらず剣の稽古を付けていたメタナイトが見兼ねて間に割って入ってくれたお陰で手を止める羽目となっていた剣士四人──リンク、マルス、アイク、ロイに加えて、木陰ではカービィまで此方を眺めていて。

「なかなかでしたね」
「あの男。感心しないな」

なんて話し声まで。

「あ、あはは」

ルーティは苦笑いを浮かべながら差し伸べられた手を取って立ち上がる。案の定泥だらけだし口の中は土の味がするしお風呂に入った方がいいかな……
 
 
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