黒炎の絆



再会の喜びを分かち合ったところでルーティ達は互いの持ち得る情報の共有を行った。暴走メガシンカの原因や、事件を起こした者の正体……そしてそもそもの事の発端。アルフェイン研究所の名前が出てきた時はルーティ達も呆れ返ったが死者が暴走メガシンカを起こしていたと話した時は驚愕するネロとシフォンの声を掻き消す勢いでローナが声を上げるものだから皆が皆慌てて人差し指を立てて。

「しっ……死体が動くもんかね?」

そこである。声を潜めて訊ねるローナに当然のことながら誰も答えられるはずもない。

「ネクロマンサーが犯人だったりして」
「え?」
「ほらぁ! ファンタジーなゲームとかでっ!」

ピチカの訴えにルーティは合点がいった。

ネクロマンサーとは死者や霊を用いた術を操る魔術師のことである。自然の法則に反する禁忌の秘術を使用する性質上使用者すら呪いを浴びたかのように思考を暗く黒く塗り潰されてしまう為、どの国でも使用を禁じられ存在しないものとされていたが。

「……そうだとして、何の為に?」


何故、ポケモンを暴走メガシンカさせる──?


「目的がさっぱりだな」

ネロがぼやく。

「死霊術の効果範囲は限られているはずよ」
「じゃあ、犯人はまだこの近くに身を潜めているということかしら」

シフォンとリムが口々に言えばルーティは頷く。

「あのホログラムの壁──発電所からだと思う」
「メヌエルにある発電所は一つだけ!」

事件の犯人がどういった目的があって死者を使ってポケモンを暴走メガシンカさせているのかは分からないがとにかく止めないと。自身の推測にピチカが奮起すればローナが拳を振り上げた。静かにしなさいと呆れたように宥めるシフォンに先が不安だとばかりに溜め息を吐くネロ、一連の様子にくすくすと思わず小さく笑みを零すリム──和やかな空気に身を委ねたくともルーティには気掛かりがあった。


……何か引っ掛かる。

リオンがメガシンカした姿はあんな姿じゃなかったはず。ミカゲだってそもそもメガストーンを持ってないってあの時ブルーが話していた。


あのエネルギー。

僕たちが認識しているものと違うんじゃ──?
 
 
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