ねこねこパニック!?




レイアーゼ中央司令塔内部四階。

「……よぉし」

第四正義部隊フォーエス部隊が拠点のフォーエス寮のとある一室にて男は満足げにほくそ笑む。

「これがあればどんなにマンネリ化したカップルも盛り上がること間違いなしだな……」

怪しい薬品がずらりと──試験管やビーカーの中で仄かに光を帯びて時には煮え立ち煙まで充満させている事態。窓もカーテンも全て閉め切った暗がりの中今しがた完成したばかりの傑作と思しき薬品の入った試験管を手にさながらマッドサイエンティストかのように不適な笑みを零す男だったが唐突に扉が開けば小さく肩を跳ねて振り返った。

「うわっ、げほっげほ!」
「急に開けるんじゃない」
「っじゃないですよ!」

青年は大きく咳き込んだ後で声を上げる。

「換気くらいしてください!」

……やれやれ。情緒も何もあったものじゃないなと心底怠そうにしながらも男が試験管を持ってない方の手で軽く手を振り応えて窓辺へ向かえば。

「ん?」

影の接近に気付いた時には遅く。

「うおぉあああぁあっ!?」
「ぬぉおおぉおっ!?」


……。

……………………。


「全員、揃ったか」

レイアーゼ司令塔内部にある三階、会議室にて。

「……まぁ」

隊長ロックマンの確認に対し誰も彼もが目を逸らしたり顔を背けたりと何やら煮え切らない返事。

「今回緊急で会議を開いたのは他でもない……」

時刻は正午丁度を示す頃。

「ドクター」

静かに名前を呼んだロックマンは頬に青筋を浮かべながらお馴染み両肘を机の上に立てて寄りかかると両手を口元に運んでにっこり満面の笑み。

「これは一体どういうことか説明してもらえるかにゃ?」


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