トンデモベビーシッター!?
一方、その頃。
「お母さんみてみてっ!」
森林都市メヌエル、繁華街。
「イッカネズミTシャツだってぇ!」
「あらぁ、可愛いじゃない!」
予め取っておいたレストランの予約の時間まで暇を潰すべく周辺施設にてウィンドウショッピング。微笑ましいように見えて流石は女性の本能といったところかあれもこれもと眺めるだけに留まらず購入にまで至ってしまうので男性陣基クレシスとスピカは早い段階で望まぬ荷物持ちに認定されていた。
「お揃いにしましょうよぉ!」
「ねー! 絶対に楽しいよねっ!」
「俺は着ないからな」
「着るんだよ。お前も」
絶対不可避の確定事項。
「諦めてんのか乗り気なのかどっちだよ……」
「連れが出来りゃそんなもんだ」
クレシスは笑う。
「お前も早く紹介すんだな。あーいや……ひょっとしてもういたか? ダーク何たらって奴らの中に」
「なっ……! ちげーよあいつらはだなっ!」
「そうだよにぃにっ!」
買い物に専念しているものかと思いきや突如として話に参戦してきたピチカにスピカは及び腰。
「僕たち家族よりもずっとたくさん一緒に居て……皆あんなににぃにのこと大好きでいてくれてるのに選んであげないなんて可哀想だよ!」
それを聞いたクレシスはニヤニヤと笑いながら。
「おー。うちの不良息子は想いを寄せてくる連中をたぶらかして遊んでんのか」
なんて言うものだからスピカも顔が赤くなる。
「だから──!」
「はいはい他所様の前でみっともないことしない」
いつの間にか会計を済ませていた様子のメルティが手提げの袋を間に差し込むようにして仲裁に入ってくれた。それを言うならもっと早い段階で止めてくれとも思いつつ、スピカは膨れっ面になりながらも半ば奪い取るように袋を受け取ってそっぽを向く。
「そういえば」
メルティは思い出したように。
「最近不審者が増えてきてるのよねぇ」
四人は歩き出す。
「不審者?」
ピチカはきょとんとした顔で頭上に疑問符。
「理由付けて家に上がり込んでこようとするのよ」
「えぇ……怖いねえ」
心配そうに眉を八の字にしながら。
「ダークシャドウさん達、大丈夫かなぁ……」