史上最凶のモテ期!?
ううん。お尻を強く打ったみたいで痛いな……
「大丈夫か? ルーティ」
苦い顔をしながら頻りに摩ってるものだから要らぬ心配をかけてしまったようで。「大丈夫大丈夫!」なんて苦笑混じりにぱっと挙げた手を振ればゆっくりと近付いてきたマリオは何故か横並びになった後そのまま横から顔を覗き込むようにしながら。
「俺の部屋で休んでいくか……?」
腰に手が。
「兄さん!」
かと思えばルイージがその手を引っ剥がして。
「抜け駆けは狡いよ!」
何これ?
「あ、あはは……」
何だか嫌な予感がする。そして経験上こういう時の何となく程度の予感に限って嫌というほど当たる。ルーティは何やら言い合いを始めてしまった二人を正面に捉えたまま慎重に壁沿いに抜き足差し足忍び足の横歩き。そうして扉を目指す最中ド定番の床に転がった瓶を蹴ってしまい、盛大な物音。
視線。目を逸らしながらぎこちなく笑って。
「いやあああぁああああっ!?」
どうしてこうなったー!?
「待ぁてええええっ!」
青ざめた顔をして全速力で走るルーティの後ろからは案の定マリオとルイージが目の色を変えて追いかけてきていた。嫌な予感がしたからという理由だけで逃げ出してしまったが足を止めちゃいけない気がするし実際足を止めたら色々と無事じゃ済まされないような気さえする! ルーティは聞く耳持たずに廊下を駆け抜けて目に付いた扉に飛び込む。
「はぁっ……はぁっ……!」
扉の外でどたどたと走り去る音がしてひと息。
「……おにぃ?」
ぎくりとして肩を跳ねる。そこにいたのはなんとピチカを筆頭としたお馴染みの子ども組。どうやら自分はネスとリュカの部屋に飛び込んでしまったらしく、このタイミングでどうやら子ども達もゲームをするべく集まっていたようだった。何処か覚えのある展開に背中から扉に張り付いてしまいながらルーティは息を呑み込み現状を理解するべく口を開く。
「ピチカって」
「うん?」
「僕のこと普通に好きだよね?」
変な質問になってしまった。
「おにぃのことは大好きだよ?」
ガチ勢の二人に敵視されないか心配だ。
「そ、そっかぁ」
「うんっ」
ピチカは恍惚と目を細めながら。
「好き好き好き好き……だぁい好きっ……だから、絶対……ぜぇったい結婚しようね、おにぃ……っ」