史上最凶のモテ期!?
とある昼下がりのこと。
「けほっ! けほ!」
エックス邸の空き部屋倉庫──昔は誰かの部屋だったらしいけどあまり詳しくは聞いてないしもちろん今は棚が並べられて適当な物置きと化してしまっている始末。最近通りかかるたびに埃臭いなとは思っていたけど想像以上だ──咳が落ち着いたところではたきを手に溜め息をついたのはルーティである。
誰に頼まれたってわけでもないけどこれだけ酷いならせめて誰かを誘うべきだった気がするなぁ……はたきで叩いてる程度じゃ一生終わらなそう。そりゃ確かに今日は特にこれといった予定がないから構わないんだけど──ルーティは唇を尖らせながら立ちはだかる棚と睨めっこ。
「──なぁルイージ」
その時である。
「"あれ"何処にやったよ?」
扉越しに聞こえてきたのはマリオの声。
「え? 失敗作じゃないの?」
「今日は手が空いたから調整しようと思ってな」
「"あれ"なら倉庫に仕舞ったよ」
ルーティは意を決して背伸びしながら。
「んじゃあ回収しとくかぁー」
はたきを使って棚の上部を叩く──
「へ」
銀の光沢を走らせて揺らぐ瓶。
「うわああぁあああっ!?」
……酷い目に遭った。
「うぅ……」
こっちは良心で掃除してるのにこれはあんまりな仕打ちじゃないだろうか。そりゃ物に心はないだろうけど……落下してきたのは瓶だけではなく本やら小道具やらとにかく色々だったようで片付けるどころか散らかるという最悪な状況変化にルーティはますます溜め息をついた。
しかも瓶の中に何か液体が残っていたみたいで頭から被っちゃうし。これは気持ちをリセットする意味でも一度シャワーを浴びるしか──
「ルーティか!?」
「大丈夫!?」
扉を勢いよく開いたのはマリオとルイージ。
ルーティは苦笑いを浮かべて応える。
「う、うん。大丈夫だよ」
我ながら情けない。
「その、本当は片付けようと思ってたんだけど……逆に散らかしちゃってごめんね」
よろめきながらも立ち上がり、
「変な液体かかっちゃったから一旦シャワー浴びてから再開するよ──」
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