キーメクスの審判
何が……起こった……?
「総員、構えッ!」
事態に気付いたロックマンが叫ぶとフォーエス部隊の面々は攻撃の放たれた方角を一斉に振り返って武器を手に構えた後、次の攻撃に備えた。予測通り見据えた方角から目にも留まらない速さで得体の知れない攻撃が放たれて各々は防御に徹する。
「くそっ……パルテナ!」
ブラピが耐え兼ねたかのように叫ぶとその隣でパルテナが素早く杖を差し向けた。杖の先から光の球が打ち出されたかと思うとその先で金色の巨大な魔方陣を生成──その魔方陣の手前に今度は同じく巨大な光の盾を映し出せば攻撃の全てを受け止めたが、案の定爆発を引き起こして土埃が舞い上がる。
「けほっ……み、皆、大丈夫……!?」
「全員、無事かっ……!?」
急ぎ安否確認をするルーティとロックマンに反してスピカは眉を寄せながら。
「来やがった」
まさか。
「ちょっと!」
徐々に視界が晴れていく中で声がした。
「どんな技を使ったのよ!」
「威力がおかしいな」
複数人の声は上空から。
「ええっと」
少年のとぼけた声が降り注ぐ。
「弱すぎるって意味だよね……?」
上空に見つけたのは何処の誰とも知れない三人の少年少女の姿──何食わぬ顔で浮遊していることを除けば同じ学校のものと思われる制服を着用しているのが唯一の特徴といえば特徴か。一見してただの学生にしか見えないが、今の攻撃を放ったのは分かりやすく両手を突き出して他の二人より前に出ているおかっぱの少年で間違いないだろう。
「……おい!」
声を荒げたのはスピカだった。
「テメェらだな! 一連の事件の犯人はッ!」
誰もが思わぬ展開に言葉を失う中で。
「はあ!?」
「事件ってなによ!」
少年少女は口々に。
「僕たちはこの力を使ってこの世界の劣悪な環境を正して平等にしようとしてたんだ」
力──?
「砂漠地帯に雨を降らせたり……」
「絶滅危惧種を増やしてあげたのもそうよね?」
「ふざけんな! テメェらの勝手な都合で無関係な奴を巻き込んでいいわけがあるかよ!」
スピカの反論に少年少女は顔を見合わせる。
「……無関係って」
「あの人たちのことかな?」
おかっぱの少年は悪びれる様子もなく。
「僕たちは相手の持っている能力が見えるんだよ。能力っていうよりは……データ、なのかな」
……は?
「将来的に脅威として立ちはだかる恐れのある人たちだったから手回しをしておいたんだ。彼らにとってのショックは大きかっただろうけどそれでも殺してはいない。彼ら自身自分たちの能力や運命に悩まされていたみたいだし……それをまとめて解決する意味でも最善策だったと思うんだけど……」
何を言っているのか。
さっぱり、……分からない。
「……あれ?」
だって、そんなことが出来るのは。
神様以外に有り得ないわけで。
「固まってんじゃん」
「ええ……」
おかっぱの少年は首を捻りながら。
「僕、なんか変なこと言っちゃったかな……?」