頑張れ番長!
スピカはふんと鼻を鳴らし、先程フォークに巻いたスパゲッティを口に運んで。
「らしく? 今のままで十分じゃねえか」
「そーかぁ?」
ダークフォックスは行儀が悪くもテーブルの上に腰掛け、足を組みながら。
「番長ってのは“悪”なんだから、少しくらい悪さしてもいいんじゃねえかなぁ」
ダークウルフは顔を顰める。
「悪さ……」
「そっ。例えばぁ」
ダークフォックスはスピカの頬に手を添えると顎の下までするすると移動させた後、くいっと上を向かせてはにこり。
「スカート捲り、とか」
「ぶふっ」
思わず噴き出すスピカ。
「げえっ! ちょ……番長ぉ!」
「へ、変なこと言うな!」
噴き出すと同時に口から飛び出したソース云々が制服に飛び散り、ハンカチで拭うダークフォックスをスピカは睨み付けて。