スマ学200のお題
98.連動
今や社会現象ならぬ世界現象となりつつある携帯向けアプリ『Pokémon GO』。その人気ぶりたるやここレイアーゼ学園のすま組生徒の内でも流行っていた。
「ええっ!」
ルーティが声を上げる。
「もう百四十匹以上捕まえたの!?」
あはは、と照れ臭そうに頭の後ろを掻くのはレッドである。聞けば現時点で手に入るポケモンの内百四十匹以上を自分の手で捕まえたのだそうだ。
それにしたってリリースされてからそう日は経っていないのだしいくらそちらについての知識があるからと言ってもランダム要素も加わってくるのだからやはり早すぎるような。
「凄いんだぞっ!」
身を乗り出したのはローナである。
「おこうも使ってないしルアーモジュールを使ったポケストップにいるわけでもないのにレッドの周りにポケモンがどんどん集まってくるのだ!」
ルアーモジュールかよ。
「それは、凄いな……」
「さっきから何やってるの」
そう言って既に白けたきった視線をルーティが浴びせるその先で真剣な表情で画面に指を滑らせるのはフォックス。
「捕まらないかなと思って」
「現実を見よう」
「ゲームしている相手に心にくることを言うのはやめたまえよルーティ君」
いくら何でもそれはない。多分。