スマ学200のお題


96.欠伸



春。それは暖かく心地のよい気候がついつい眠気を誘うのどかな季節。


「ふあぁ……」

此処はすま組の教室。今しがた授業を終えて仰け反りながら腕を伸ばしたのち欠伸を漏らすのはカービィだった。

「当てられすぎ」

そう指摘したのは隣の席のロイ。

「春がいけないんですぅー」
「まぁ、な……ふぁ」

何とまあ昼寝に適した気候だろう、今日ばかりは教室内の生徒の誰もおとなしく休み時間にしては静かである。

「くあぁああうぃ……」

と。声音は愛らしくけれど豪快な欠伸を漏らしたのはローナである。

「ふぁ……あっ……ふ……」

続け様にルーティ。

「欠伸って移るよねぇ」
「分かる分か」
「く……こやぁあん」


ん?


「オメー寝不足か?」

カービィとロイは振り返る。

「そういう季節だからな」

……今のって。

「リアルにこやぁーんとか初めて聞いたんだけど」
「あいつ狐だからなぁ」
「絶対そういう問題じゃない」
 
 
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