スマ学200のお題
92.地震
「あっ」
カービィは小さく呟いた。
「……地震」
此処は学生たちに評判且つ定番のファーストフード店。そんな場所に真っ昼間からどうして学生がいるのかと言えば二日前から彼らはテスト週間なのだ。
よって授業も午前中で終わるため来週のテストに向けて予習復習というワケ。
「大丈夫ですか?」
「うん。……結構揺れたね」
案じるシュルクにマルスは小さく揺れる天井の照明器具を見上げながら答える。
「お金とか落ちてない?」
「どさくさ紛れに何を期待してんだよ」
「チキンが減っているな」
「そりゃお前が食べたんだろ」
ロイは小さく息をつく。
「びっくりした……」
そんな中で先程の揺れの感覚が抜けないままぼそっと呟いたのはカムイ。
「大きかったからね」
「うん……」
カムイは頷いて。
「まるで、下から突き上げられるような揺れだったよ」
「あぁ……」
……ん?
「下から……」
「突き上げられる……?」
疑問符が飛び交うのも知らぬまま。
「奥を突かれるような揺れだったかな」
追い討ち。
「か、カムイ」
「うん?」
「その表現はやめようか」
注意を促しつつ共感してしまったことはばれていませんようにと切に願うマークだった。