スマ学200のお題


84.決め台詞



「時代劇ですか?」
「はひっ」 


ここは街にあるDVDショップ。

「すっすみません……驚かせてしまったみたいで」

放課後の帰り道立ち寄ったそこで店内を物色するミカゲを見つけて冒頭のように声をかけたのはルキナだった。

「ふぅん……」

ルキナと一緒に来ていたルフレはパッケージの表と裏を交互に見て、

「随分と古臭い趣味をしているのね」

ざっくり。

「ううっ辛辣で御座る……」

落ち込むミカゲにルキナは慌てて、

「そっそうだ。時代劇といえば印象深い台詞があるんですよ」

苦笑気味に人差し指を立てる。

「確か……ひとつ、」
「ひぃひぃ言わせたい」


ん?


「ふたつ、ふたなり大歓迎」

コツンと靴音。

「みっつ、淫らなご奉仕を」

三人はゆっくり振り返る。

「よっつ、夜這いは程々に」
「リオンさん?」

その人はにやりと笑って。

「いつつ! イッ」
「印象を下げるような台詞改変はNGで御座るー!」 

殴り飛ばされたのは言うまでもない。
 
 
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