スマ学200のお題


4.規定



移動教室。フォックスとファルコが話しながら並んで歩いていたその時だった。

「あー、こらこら」

ちょうどすれ違った教頭先生であるクレイジーが二人を呼び止める。しかし、手招きされたのはどうやらフォックスの方で。

「駄目じゃん。ちゃんと切らないと」
「す、すみません……」
「次までには規定の長さに切っといてね」

クレイジーは手にしていた名簿にチェックを入れると、背を向けて歩き出した。

フォックスは溜め息、ファルコの隣へ。

「髪の長さに規定なんかあったか?」

いや、あるとすればフォックスよりも髪の長い自分の方が呼び止められてしまうはず……ファルコは疑問符を浮かべて。

「いや、髪じゃなくて」

フォックスは苦笑混じりに、

「尻尾の方なんだ」
「……は?」

相変わらず無茶苦茶だな、この学校。
 
 
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