スマ学200のお題
37.値札
昼休み、すま組の教室にて。
「おい」
珍しくルーティと一緒に弁当を食べていたウルフは、あることに気付いた。
「それ、新しく買ったのか」
「え?」
「付いてたぞ。ほら」
ウルフはルーティが胸ポケットに差していたシャーペンを勝手に手に取ると、付いていた値札のシールを剥がし、返して。
「あ、ありがと」
百九十円。
「ウルフは買わないの、って」
何を思ったのか、先程剥がした値札のシールをルーティの頬に付けるウルフ。
「え、何」
「フォックス」
その間にウルフはフォックスを呼んで。
「ん、どうした?」
やって来たフォックスにルーティを顎でしゃくってみせ、ウルフは一言。
「買うか?」
「ちょ、僕そんな安くな」
ルーティが目を向けると、そこには所持金の確認をするフォックスの姿があった。