スマ学200のお題
34.悪い顔
この季節、下校となる頃には部活がなくとも、何か冷たい物が欲しくなるもの。
「私が奢ってやろう!」
ずいと前に出てきたリオンに驚き、ルーティは思わず身を引いた。するっと間に入ったカービィはリオンをやんわりと離して。
「奢るって……そりゃ嬉しいけど」
ルーティはじっとリオンを見つめて。
「安心しろ! 私はワクドでバイトをしているんだ……ポテトのSやM、スマイルまで強制要求されると……もう……っ」
うっとりと頬を染めて腰をくねらせるリオンはとても幸せそうである。
「で、どうする!?」
再び詰め寄るリオン。
「うーん……じゃあ、チョコミン」
「バニラだな」
「えっ」
「店員殿! ソフトのバニラを頼む!」
カービィはまだ明るい空を見上げて。
「……バニラ、ね」
白。
「ふふ……」
ルーティに隠れて不適な笑みを浮かべるリオンを横目に、カービィは溜め息。