スマ学200のお題


25.超能力



昼休み。ここはすま組の教室。

「ユウって超能力使えるんだろ?」

自分の席で一人弁当を食べていたユウに、そう話しかけたのはソニックである。

「……それがどうした」
「スプーン曲げとか!」

机の裾からひょいと顔を出したのはディディーとトゥーンである。貴様らはリオンか、と心の中で突っ込みつつ箸を止めて。

「断る。私は細かい作業が苦手なんだ」
「えー」
「ケチー」

ディディーとトゥーンは唇を尖らせる。

「一回だけ! なっ?」

ソニックは手を合わせて。そんなもの、テレビで見ればいいのにと思いつつ、ディディーの持っていたスプーンを取り上げて。

「おっ……」

瞼を閉じ、次にユウが瞼を開けば瞳は金色で。スプーンを見つめ、念じる。

と、スプーンがぐにゃりと曲がって。

「本当に曲がっ」
「僕のヘアピンがぁあ!?」

声を上げたのはカービィ。

「私のピアスぅぅ!」
「ぼ、ボクの腕輪が……」

ユウは溜め息を吐き出して。

「だから苦手だと言ったんだ」
 
 
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