スマ学200のお題
21.あるある
「聞いてよ、ロイ」
休み時間。授業が終わるとカービィは早々に机の上に突っ伏し、隣の席のロイに顔を向けて。ロイは頬杖を付きながら、
「何だよ」
「昨日さ、バラエティー見てたわけ。そんであるシーンが超面白くてさぁー」
カービィは小さく溜め息を吐き出して。
「……そんで、笑いながら足ばたばたさせてたら足下にあったリモコン踏んで、チャンネル変わっちゃって。元のチャンネルに合わせても、面白いシーン終わってるし」
そしてもう一度、溜め息。
「はは、よくあるよくある」
「あんの?」
「俺なんか同じチャンネル探そうとして、CM入って分かんなくなった時あるし」
成る程、それは災難だ。
「私もあるぞ!」
ここで話に割り込んできたのはリオン。
「エロアニメのDVDを見ていたら扉をノックする音が聞こえて、慌てて停止したが」
「あ、分かった。そのチャンネルもちょうどエロアニメやってたんでしょ」
カービィが人差し指を立てるも。
「いや……」
リオンは頬を赤らめて。
「先に仕舞うのを忘れていた」
成る程、あるあ……
「ねーよ!」