スマ学200のお題
147.静電気
「おっじゃまー」
昼休み。すま組の教室。
「ん。どうしたんだよ」
「珍しいじゃない」
昼食の時間。いつもはピチカと一緒に過ごすはずのローナが今日という日はネロとシフォンが弁当を広げているところへ近くの椅子を借りてすとん。さも当然かのように購買のパンを取り出す彼女に二人はきょとんとして。
「喧嘩でもしたのかよ」
見ればピチカは窓際の席で持参した弁当を黙々と頂いているのだ。ローナはそんな彼女をちらりと見た後で「しらなーい」と素っ気なく。
「今日はそういう気分じゃないんだってさー」
年頃の女子なんてのはそういうものである。それでもっていつの間にか仲直りしてへらへらとしているのがオチ。ネロとシフォンも顔を見合わせたが肩を竦めて昼食にありつこうとした。
が。……その時。
「ピチカぁー!」
大きな声で呼びながら駆け寄ったのはお馴染みの片想い組ディディーとトゥーンの二人である。
「ふわっ、な、なに!?」
それに対して大袈裟に仰け反るピチカ。
「それ食べ終わったらケイドロしよーぜ!」
「人数がギリ足りないんだよなぁ」
「け……ケイドロ!?」
ピチカは慌てて手を振りながら。
「だ、だめだめ! 危ないよ!」
危ない?
「別にグラウンド使うだけだぜ?」
ディディーは怪訝そうに眉を寄せる。
「き、今日は、だめなの!」
「体調悪いのかよ?」
「そ……そうじゃないけどっ……」
「参加だけしてくれたら後は棒立ちでいいし」
な? とディディーが肩を叩く。
「だ、だめえっ!」
バチバチバチバチバチィッ!
「ぎゃああぁああっ!?」
金色の閃光が──凄まじい音を立てて。
「ひゃ、ひゃえぇえええ……」
放電したピチカと感電したディディーはギャグ漫画ばりの爆発頭の黒焦げ状態。
「だから……言った、のにぃい……っ」
そういえば。
この時期といえば"静電気"。
「さ……先に説明しとけよ……な……」
黒い煙を吐き出してディディーはぱたり。
「ディディイイィイイッ!」
「水タイプには効果抜群だものね」
「……つまり」
ローナはハッとした顔で。
「大好きな僕をうっかり感電させないように突き放したのは高度な百合デレだったってコト!?」
「お前いっぺん感電させられてこい」
ピチカとディディーが即時保健室送りとなったのは言うまでもない。