スマ学200のお題


137.居眠り



ふぁあ……、おっと。失礼。

こんな具合にナレーターでさえ眠気を誘われる夏の暑さも落ち着いてきた頃合い。当然のことながらどのクラスも日中は欠伸や居眠りをする生徒が目立つこと目立つこと。

「おぉーい」

優秀な生徒ばかりが集うばかりにガリ勉クラス、なんて呼ばれるエス組も例外ではないらしく。

「授業中に寝るなー」
「……ふぁーい」


大きな欠伸を漏らしながらのそりと体を起こしたのはパックマンである──しかしまあ今日という日は寝惚け眼でこの保健の授業を受ける生徒の多いこと。その気持ちは分からなくもないが授業を楽しんで受けていればまずもってこうはならないわけで教師としては腑に落ちない。

「シュルク」
「、すみません」
「リドリー」
「……ぁあ?」
「こらそこジュニア!」
「うるさいなぁ……」

豊作というか大漁というか。

「……おーい」

次にマリオが目を付けたのは教室の端。目立たないものと見て安心しきっていたのか否か机の上に分かりやすく伏せて寝息を立てていたのは。

「起きろー」

お馴染みハリセンを肩に担ぎながら接近。

「ミカ」

その名前が掠めた瞬間。

寝惚けていた生徒も覚醒して反射的に。

「危ないッッ!」


シュッ!


「うおぉあああぁあ!?」

時既に遅し。

飛んできたのは紛れもない──水苦無。

「何奴……」

主犯は先程まで居眠りをしていたミカゲである。

「あー先生そいつ寝起きちょー悪いよ」

頬杖を付きながらパックマン。

「刺客で御座るな……」

いや確かに彼は秘密裏に熟している仕事柄片時も油断ならないのかもしれないが。

「目を覚ませええええっ!」


授業中は居眠りしないように注意しましょう!
 
 
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